これはお客様にお伝えする中で最も価値のある助言であり、適切なタイミングで行えばコストはゼロです。開発申請(Development Application、DA)が必要な物件では、賃貸借の起算日をDA承認およびCC承認後に設定すること。DA承認だけを条件にしてはいけません。
DA承認だけでは不十分な理由
DA承認は着工できることを意味しません。建設許可証(Construction Certificate、CC)も必要であり、CCの段階こそがDAの条件を現実と照らし合わせて検証する場です。
賃貸借がすでに始まっている場合、法的に占有も施工もできない物件の賃料を支払っていることになります。
手順は次のとおりです。DAの決定 → すべての条件の履行 → 詳細設計と追加のコンサルタント入力 → 認証機関による審査と見積 → 建設許可証(CC)の取得 → 着工。DAからCCまでは通常3〜6週間かかり、これは楽観的なケースです。
この条項が取り除く3つのリスク
| リスク | 具体的な内容 | 負担する側 |
|---|---|---|
| 決定時期が読めない | 6〜12週間で収まれば良いケースです。質問や追加資料の要請があれば大幅に延びます。 | 賃料が発生していればテナント |
| 実現不可能または不当に高額な条件 | その物件では到底達成できない条件や、プロジェクトが負担できないほど高額な条件が付くことがあります。 | 賃料が発生していればテナント |
| CCの遅延または不許可 | 条件が実行できません。CCがなければ着工も開業もできません。 | 賃料が発生していればテナント |
起算日をDAおよびCC承認後に結びつければ、この3つのリスクはテナントのキャッシュフローではなく、オーナーの資産側に残ります。テナントは実際に着工できる時点から賃料を支払えばよくなります。
交渉すべき正確な文言
賃貸借の起算日:DAおよびCC承認後。
「DA承認後」ではいけません。また「必要な承認をすべて取得後」とだけ書いて、その承認が何かを特定しないのも不十分です。DAとCCという2つの書類を明記することで、条件が満たされたかどうかで後日争う余地がなくなります。
オーナーが完全な条件を受け入れない場合の代替案は、CCが発行されるまでの免賃期間を設ける、または起算日をDA提出日プラス一定期間とする方法です。いずれもDAとCCを明記するより弱い内容ですが、契約締結と同時に起算するよりははるかに優れています。
オーナーの方向け:この条項が合理的である理由
CCを取得できないテナントは開業できず、営業もできず、継続的に賃料を支払うこともできません。承認段階で頓挫したテナントは、オーナーにとって空室期間、新たなエージェント手数料、そして再度の募集期間という損失になります。起算日を通じて承認リスクを分担することは、生き残るテナントを生み出すことにつながり、それは双方が望む結果です。


