開発申請と CDC の違いを最初に理解する
ニューサウスウェールズ州で内装工事や用途変更を行う場合、建築承認の取り方は二つに分かれます。一つは開発申請、すなわち DA と呼ばれる手続きで、地方議会が都市計画上の適合性を審査します。もう一つは complying development certificate、略して CDC で、あらかじめ定められた基準をすべて満たす場合に、民間の認証機関が審査する手続きです。DA は時間と費用がかかりますが、基準に当てはまらない計画でも内容次第で承認されます。CDC は早く安く済みますが、基準から一歩でも外れると利用できません。
どちらを選ぶかは、工事の内容ではなく、計画が基準に適合するかどうかで決まります。したがって最初に行うべきは、図面を描くことではなく、用途、規模、立地、工事の範囲を整理し、適用される基準を確認することです。この確認を誤ると、申請後に手続きをやり直すことになり、数か月を失います。
DA が必要になる六つの状況
用途の変更を伴う場合
小売から飲食へ、倉庫から事務所へといった用途の変更は、駐車台数、騒音、営業時間、廃棄物、換気の観点から審査されます。同じ建物内であっても、用途分類が変われば新たな申請が必要です。
基準を満たさない計画の場合
駐車台数の不足、容積率の超過、高さ制限の逸脱、壁面後退の不足など、数値基準に適合しない場合は DA のみが選択肢となります。この場合、逸脱の理由と代替措置を説明する報告書が必要です。
歴史的建造物または遺産地区の場合
遺産登録された建物や地区では、外観の変更、看板の設置、内部の主要な要素の変更に追加の審査が課されます。内装のみの工事でも、天井や階段の改変が対象となることがあります。
大規模な工事の場合
床面積や工事費が一定の基準を超えると、CDC の対象外となります。また、複数の用途が混在する複合的な計画も同様です。
交通や環境への影響が大きい場合
搬入車両の増加、深夜の営業、排気や臭気の発生が想定される場合は、交通影響評価や環境影響評価が求められることがあります。
消防設備の大幅な変更を伴う場合
避難経路の変更、出口の減少、スプリンクラー系統の変更など、消防の成立に関わる変更は、建築承認と消防の承認の両方で確認されます。
CDC でも必要になる書類
CDC は手続きが簡略とはいえ、書類が不要になるわけではありません。必要となるのは、建築士による適合証明、構造の確認、消防設備の設計書、排水計画、躯体の測量図、そして基準ごとの適合を一項ずつ示したチェックリストです。加えて、民間認証機関の審査料、議会への通知、場合によっては近隣への通知が必要です。
見落とされやすいのは、CDC でも消防署への別途の届出が必要な点です。建築承認が下りたことと、消防設備の設置が認められたことは別の手続きです。